THE JON SPENCER BLUES EXPLOSION
(現:BLUES EXPLOSION)
もみあげ・テルミンが男前な、ジョン、
こっそりビンテージマニアな、ジュッダ、
気は優しくて力持ち、ラッセル。
ベースレスの(そうは聴こえないけど)爆音トリオバンドである。
音はでかい。とにかくでかい。多分彼らの美学だろうな。
ハネムーンキラーズ、
プッシー・ガロア。。。
80年代半ばからとっくに彼らは動きだしていたのだろう。
ルーツロックを愛するあまり、ぶっ壊したい衝動を抑えきれずに。
そして90年代、NYパンクの王道をずたぼろになってやって来た。
血まみれだけど、やけに清々しい・・そんなイメージ。
ガレージ、ジャンク、パンク・・・?
不必要なジャンル分け。
彼らのサウンドを説明するのは実に難しい。
ノイバウンテン&ストーンズの融合?
うーん、それはちょっと違うだろ。。
ヒップホップとブルースの融合?
それなら
BECKのほうが得意かな。。
そんなとき、ある雑誌インタビューでジョン兄の言葉。
「そんなこた、どーでもいーんだ!ロックンロー-ル!!!」
・・・惚れました。
数年前のライブ@Zeppでのエピソード。
妊娠&出産でアクメツアーも行けなかったから、
久々のライブが待ち遠しくて、ドキドキして、本当に死にそう!だった。
うれしさのあまり、前日のあたしは挙動不審以外の何者でもなかったな。
コドモができると、そうそう簡単に夜一人でライヴに行くなんてできないしね。
Zeppはクアトロのように自由が利くハコ。
整理番号は後ろにもかかわらず、あたしは前へ前へ・・・。
結局、前から3番目。ギターのジュッダのやや右前を確保!
これにはわけがあって、この日のあたしには目標があったから。
「ジュッダに(自分の)CDを渡す」(かなり無謀)
・・・というのも、ジュッダが兄とやってるガレージブルーズバンド、
20milesを渋谷のサイクロンに聴きに言った時のコト。
酔っ払ってハイテンションである。
しかも、この日の前座はボブログ率いる
Doo Rag。
もう、壊れている人達ばかりで、会場は手におえない。
ステージにお客が登り出した時(もちろんあたしも登ってる)、
ジュッダにかなり怪しい英語でこう言った。
「ジュッダ!あたしにもスライド弾かせろ、ブルーズ好きだうんぬん。。。」
みたいなコトを言ったと思う。
・・・コワイ。身のほど知らずですね。
でも、ジュッダはすごく真摯に受け止めてくれて、
「君のデモテープかCDは?」と尋ねてくれたけど、
酔っ払いのあたしは当然持っているわけがない。
そしたら、「ダメじゃないか、いつだって自分の音を持ってないと」
と(多分)アドバイスをしてくれたんだと思う。
全然違って、「このヤロー、勝手なコト言いやがって!」だったりして(笑)。
「よーし、今度会う時は音源渡すぞ!」
・・・図々しいにもほどがある、である。
そんな風にして、思い込みの激しい数年前の約束をあたしは抱えて、
ジュッダの前に陣取ったわけです。
肝心のライブは・・色々なBBSで音が悪いとか、でかすぎるとか、
ダイブの奴が当たって痛いんだよとか、
ジョンがちょっぴりさえなかったとかあったけど、ハッキリ言って最高でした。
まあ、ほぼ正面でスピーカーの内側だったので、
ちゃんと聴いてたとは言えないか。
ずいぶんギターバンドになったなあと思ったけど、
ジョンは相変わらず、ブルーズ「エクスプロージョン」部門担当。
男前。ラメラメのベルボトムもカッコよかった。
ジュッダは、ますますルーツミュージックにのめりこんでるな、
という印象だった。彼のジョンスペでの役割は、相当大きくなっていると思う。
フレーズのセンスの良さ、テクニック、そのたたずまい。
もうあんまり上手くならないでー(笑)!
ラッセルは・・・大きかった。彼のドラムはだーい好き。
ブルーズな曲でも、彼のNYパンクっぽいスネアが入ると、
ぐっとひねくれた感じになるよね。
レイル・ロード・ジャーク(必聴!)通じるというか。
新譜からを中心に昔の曲もちりばめて、という感じの選曲。
ベルボトムは聴きたかったけど、やってくれなかったなあ。残念!
とにかく興奮状態の中、ライヴ終了後にスタッフを捕まえて、
あたしは図々しく言いました。
「あの~、以前ジュッダに音源渡すって約束したんです」
いぶかしげに、あたしとCDとを見つめるスタッフ。
あたしは冷静に、
「サイクロンで会った×××と言えば解ります(解るわけないが)」
その日の夜、電車の中でケータイが。
あたしは電車の中でケータイするヤツが大嫌いなので、切っちゃいました。
するともう一度・・・
「ったく、誰だよ・・・はい!?」
「ハロ-、×××?」
「え”!? あ、ハ、ハロー!!!!!!?ジュ、ジュッダ!?」
その後、大声で電車の中で会話するあたしがそこにありました。
うれしくて乗り換え電車を2本も見過ごしてしまったよ。
彼にきちんとCDを渡してくれたスタッフの兄ちゃん、ありがとう。
いちファンに、紳士的に対応してくれたジュッダ、ありがとう。
ジョンスペありがとう。
行かせてくれたダンナ、ありがとう。
親日派の彼ら、しょっちゅう日本にやって来ます。
ぜひライブに足を運んでね!
「ORANGE」もいいけど、あたしはコレ!
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